2015年6月29日月曜日

エゴマ栽培法。


簡単なエゴマの栽培法です。
参考にしてください。


エゴマ栽培11aで、エゴマ油の自給と健康な家庭づくり地域づくりを進めましょう!
      
エゴマの栽培法 無農薬、無化学肥料で栽培してください。
 20年以上エゴマを栽培してきました。全国エゴマサミットなどでのエゴマ仲間に教わったりし、毎年4反の栽培をしています。虫の害を少なくすることや手間の省力、粒の良いエゴマ、ゴミの少ない収穫法を目指し、洗い方、干し方など失敗しやすい点を押さえた栽培法をお伝えします。
もちろんその土地の気候にあわせて、土やエゴマさん、草の様子をよく見て、栽培しましょう。

  種  早生、中生、晩生があります。葉用のエゴマは葉がやわらかく分厚い韓国種、または白    種がいいでしょう。早生は、9月刈り取り、晩生は1020日ころ刈り取りです。寒い地方では中生で。種取はシソや、他の品種のエゴマが付近にないものを取ります。
  種まき 直播き栽培も移植栽培も510日すぎから、615日(収量は少なくなりますが可能   です)
直播栽培:耕した畑に筋播きします。畝幅は90センチ以上、日光が射しがっしりした木を作るため、また後に機械で土寄せができるため。最終株間は30㎝から40㎝なので、薄く播きます。筋播きした間引き苗を移植栽培に使えます。
移植栽培:苗は5㎝から10㎝位の小さいものを移植するのが根が張りやすいと思います。
     セル苗を作って移植は省力につながります。
とにかく、根をたくさん出させることがポイントです。仮植えする等根を一度傷めて栽培する方法をとって多収穫した例もあります。(豆栽培にこの方法があります)
  苗の育成 畑で苗を育成する場合除草、間引きはエゴマが7,8㎝位までに間引きをして、エゴマの周りの除草をていねいにします。
  定植 畝間90㎝、株間40㎝以上で定植します。
  草取り:エゴマから離れた所は、草がひどければ草刈機で除草して、中耕します。
畝間の中耕と、土寄せによって草を抑えます。
  摘芯:早く播いた場合は3節で摘芯し、2回3回とします。遅まきの場合はしない方がいいで す。山形の仕立てにする。摘心した葉は乾燥してお茶に、又は漬物、つくだ煮、生食等利用します。
  土寄せ:中耕と除草を兼ねて土寄せします。根張りが良いと台風に倒れないしっかりしたエゴ  マができ、粒も大きく油の量も多いです。2回から3回すると丈夫なエゴマになります。
田んぼの転作で作る場合は水はけが悪い場合、最初から畝を高くして栽培します。
  刈り取り:ここが重要ポイントです。葉の3分の2以上が黄色くなったら、刈り取ります。
      草刈機で根元を刈っていきます。手作業ならのこぎりがいいです。
      刈ったエゴマを3,4束束ねてひもで軽く縛ります。この紅葉の時期に刈り取って縛れば脱粒が防げます。しかし実の色が白いうちは早すぎます。早すぎるのも収量減の原因ですので、刈取りは1週間を目安に適期に行います。
  茶色くなるまで干さず、脱穀することもできることが岐阜県の農業普及員が発見しました。やってみてください。一応これまでの方法も以下に記述します。
茶色くなるまで干す:畑でそのまま干しておいてもいいですが、もし屋内で入れるところがあれば、シートを引いて束ねたものを立てて並べます。この時、むれないように、風を通す並べ方か、扇風機をかけるのもいいです。蒸れてしまえば、かびて、実が台無しになります。要注意
10日以上干します。
1週間ほど屋外に干したら、雨や、台風が当たり、脱粒が避けられるので屋内に集めて、干し上げますと脱穀作業が天気に左右されないので収量確保できます。
  脱穀:叩くと23メートルは飛び散るので、カバーをした場所で、板にエゴマの枝を叩きつけ  て実を落とします。
  選別:ふるいにかけて大きなゴミを出します。
唐箕にかけて、細かいごみを吹き飛ばします。この時エゴマは軽いですので風の強さを
加減します。
  乾燥一旦乾燥させます。とても重要な乾燥です。この乾燥を行ってから水洗いします。乾燥が不十分ですと水洗いの時に沈むエゴマが増えてしまいます。また、湿ったエゴマは酸化し品質を落としますので、酸化しやすいエゴマですので、食べることもできなくなります。保存も短期間となりますのでこの乾燥作業は必ずしましょう。要乾燥です。この状態で保存ができます。洗いをあわてないことです。虫も出ていきますので、大切な作業です。
  水洗い:桶に水を張り、エゴマを入れます。下に土や、細かい石が沈みます。ひと混ぜしたら、浮いているエゴマを網ですくってザルにあげます。エゴマに水がしみこまないようにすぐにあげるのが大事です。この作業をもう一回繰り返し、その時水野濁りがひどいようならもう一度しますが、水に入れる時間をなるべく少なくします。
本にはお米を洗うようにと記述していますが、これは誤りです。ごしごしこすったりせず素早くザルにあげます。洗い方もやりすぎに注意です。
  乾燥:網戸の網等の上に2センチくらいの厚さで並べて、干します。高温での乾燥はエゴマが酸化するので、要注意です。強い風にも注意してください。上にも網をかぶせると鳥の被害から守れます。
  保存:除湿機のある部屋でしっかりと乾燥させて水分空気の入らない袋で保存しますと1年以上の長期保存できます。(ネルパック)米袋では低温保存が肝要です。5月以降は常温では品質低下します。買った方にも冷蔵保存を勧めてください。
※土つくりは、いつも土が発酵状態にあることを念頭に入れ、腐敗したもの、腐敗しそうなものは土には厳禁です。よい堆肥でも、自然条件の中では腐敗を招くので、表面に土と撹拌していれるようにして、深く入れないようにすることは大切です。不発酵、未分解の肥料の場合虫の被害、病気が多くなります。エゴマは肥料のそれほどいらない作物です。水はけを良くする環境整備、土寄せ、有機物の分解を進めて、健康でおいしいエゴマを生産しましょう。
痩せた土ならば密植して、肥料の多い土でしたら、茎の太い木姿になりますので摘心をまめにして150までには抑えましょう。葉っぱばかり育っても穂の成長が小さかったり、収穫が大変だったりします。株間を開けてがっしりしたエゴマを作るのが大切です。
       発行:日本エゴマ普及協会 服部圭子https://www.facebook.com/egoma.japan